物流機能の拡充目指す/検討委が長期構想案策定
地域自立と活力維持に貢献へ/平良港
平良港のおおむね20~30年先の視野に立った総合的な港湾空間の在り方などを検討する「平良港長期構想検討委員会」の第3回が13日、平良港ターミナルビル大研修室で開かれた。前回までに各委員から寄せられた意見などを基に作成された素案を審議し、長期構想案を策定した。物流機能の拡充では砂糖運搬船と一般定期貨物船の同時利用を可能とすることなどを計画している。
長期構想の基本理念では、島民の暮らしを支え、観光リゾート産業をはじめとする地域経済を支える新たな産業展開や広域的な交流促進に対応するため、地域ニーズを適切に捉えた機能の再編・強化と空間利用の再構築を図り、地域の自立と活力の維持に貢献することなどを掲げている。
平良港の役割としては①物流・産業②交流・にぎわい③安心・安全④持続可能な地域⑤支援・協力-を挙げ、それぞれの方向性を、▽圏域の生活や産業を支える物流機能の拡充▽港湾再編・都市機能確保による機能分担▽大型クルーズ船に対応する機能の拡充▽観光レクリエーション機能、親水空間機能の拡充▽圏域の防災、災害に対処する機能の拡充▽エネルギー需要への対応▽カーボンニュートラルポート(CNP)形成に向けての支援▽領海警備および救難防災体制強化への支援-と設定した。
今後は座喜味一幸市長に決定した長期構想を報告。その後、公表される。
冒頭、大嶺弘明建設部長が「第3回で最後の委員会。皆さんに各分野における多角的な視点から忌憚(きたん)のない議論をしてもらい、平良港の発展に向けた長期構想を策定してほしいと思っている」とあいさつした。