「北方領土の早期返還を」/大会宣言文など確認
国民一丸となった要求訴え/返還要求県民・宮古島大会
第41回北方領土返還要求沖縄県民大会・宮古島大会(主催・北方領土返還要求沖縄県連絡協議会、沖縄県北方領土問題研究教育者会議、後援・内閣府北方対策本部、外務省、文部科学省ほか)が4日、県宮古合同庁舎で開かれた。市内の中学生や一般会員が参加し、ロシアに対し「北方領土の返還」を強く要求し、その返還を盛り込んだ大会宣言文を確認した。
会は式典と教室の2部構成で行われた。第1部の式典では主催者を代表して会長を務める赤嶺昇県議会議長があいさつに立ち「残念ながら今現在でも北方四島の帰属問題は解決しておらず(ロシアとの)平和条約の締結にも至っていない。さらにロシアのウクライナ侵攻により状況は悪化の一途をたどっている」と強調した。
その上で「かすかな望みは残されている。北方領土返還を実現するためには私たちが返還の運動を拡大していくことが必要。ロシアのウクライナ侵攻終結、北方領土の早期返還、日露平和条約の締結が一日でも早く実現することを念願している」と期待を込めた。
来賓の玉城デニー県知事(代読)、岡田直樹内閣府特命担当大臣(同)、林芳正外務大臣(同)、諸星衛北方領土問題対策協会理事長(同)がそれぞれ北方領土の一日も早い返還を求めた。
日本青年会議所の伊藤貴庸沖縄地区協議会長が大会宣言で「プーチン大統領の政治姿勢には北方領土問題を交渉する余地さえ見えない状況。その中でも日本国民の北方領土返還への確固たる熱意と意思で返還運動を支えなければならい。国民一丸となり、返還実現を表明し、要求しよう」などと朗読した。
第2部の北方領土教室には北中学校の生徒約50人が参加。「2022年度北方領土沖縄県作文コンクール」で最優秀賞の県民会議会長賞に輝いた3年生の與那覇妃李さんが作文を発表したほか、公開授業も行われた。
北方領土 北海道の北東部に位置する択捉島(えとろふとう)、国後島(くなしりとう)、色丹島(しこたんとう)、歯舞群島(はぼまいぐんとう)を指す。北方四島ともいう。