與那覇さん県代表(北中3年)で出場/「北方領土」全国スピーチコンテスト
「自分の思い届けたい」/18日に最終選考会
2022年度北方領土に関する全国スピーチコンテスト最終選考会(主催・独立行政法人北方領土問題対策協会)に出場が決定した北中学校3年の與那覇妃李さんは15日、同校で喜びの報告を行うとともに、18日に東京で行われる選考会に向けて意気込みを示した。「本番当日は1番目に発表なので、少し緊張しているけど自分の思いをしっかり伝える発表にしたい」と、言葉に力を込めた。
與那覇さんのスピーチの題名は「『人の想い』を受け継ぐために」。同コンテストに応募された7212人の作品の中から第1次、第2次選考を通過し、全国大会となる最終選考会に出場する10人のうちの1人に選ばれた。
スピーチの内容について、與那覇さんは「社会の授業で北方領土について学び、インターネットや先生の授業を通して考えたことを文章にした。今回の作文を通して北方領土のことについてさらに知ることができたので、それを身近な人や友達にも伝えてそれが広がっていけばうれしい」と、大会に向けて意欲を示した。
指導に当たる玉城恋子教諭は「與那覇さんは、普段からよく物事を真剣に捉え考えて、それを文章にするのがとても上手なので最終選考に残ったことは納得。内容も自分の言葉で分かりやすく、その思いが伝わると思うので当日も楽しみにしている」と話した。
最終選考会は、東京都千代田区のベルサール九段で開催される。
與那覇さんの作品は、昨年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻のニュースをきっかけに「北方領土」について調べ、感じたことを分かりやすい言葉で訴えている。
いろいろな問題があったとしても、與那覇さんは「返還」を諦めるべきではないと主張。
その理由については突然、故郷を失ってしまった北方領土に住んでいた人や、その家族などのやり場のない苦しさやつらさの「想いを受け継ぐこと」の大切さを強調している。
そのほかにも、沖縄も終戦後にアメリカの統治下におかれて、同じような思いをしたことや、現在も多くの米軍基地が残っていることも説明しながら「未来を担う私たちができること、小さなことでも取り組めば、大きな力になって解決の糸口になっていく」と訴えている。