與那覇さん(北中3年)に最高賞/「北方領土」全国スピーチコン
最終選考会で大臣賞獲得/応募7212人の頂点に輝く
2022年度北方領土に関する全国スピーチコンテスト最終選考会(主催・独立行政法人北方領土問題対策協会)が18日、東京都千代田区のベルサール九段で開催され、県代表で出場した北中学校3年の與那覇妃李さんが最高賞となる「北方対策担当大臣賞」を受賞した。全国から選考された10人で競ったこのコンテストで、與那覇さんのスピーチは、分かりやすさと説得力が高く評価された。
與那覇さんのスピーチの題名は「『人の想い』を受け継ぐために」。今回、応募があった7212人の作品の中から第1次、第2次選考を通過し、全国大会に出場する10人のうちの1人に選ばれた。
その中で最高賞を受賞したことについて、與那覇さんは「一番最初の発表だったので全体の基準になると思っていた。まさか1位になるとは思っていなかったので、びっくりした。練習よりも感情を込めてしっかりスピーチすることができたので良かった。このスピーチに込めた思いが多くの人に伝わることを願っている」と話した。
昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻で日・ロ関係が急激に悪化した中で行われた今回のコンテスト。審査員もこの問題を発表者がどう受け止めているかに注目が集まったという。
審査講評では「全国1位に選ばれた與那覇さんは、この難しい問題(日・ロ問題の急激な悪化)を正面から受け止め、平和的な解決が難しくなったことに懸念を示しながらも、それでも『諦めてはいけない』として、旧島民の思い受け継ぐことの大切さを訴える主張は、具体的で分かりやすく、説得力があった」と高く評価された。
今回のスピーチコンに随行している同校の玉城恋子教諭は「ゆっくり心を込めて伝えたいことを発表していたので、とてもいいスピーチだった。落ち着いていたし、120%の力を出してくれたと思う」と喜んだ。
うれしい報告を受けた同校の久高三彦校長は「北方領土の問題について最初は作文から始まって、それをスピーチに変えて今回、県代表として参加した全国大会でも本当によく頑張ってくれた。プレッシャーも大きかったと思うが、それを乗り越えての大臣賞なので素晴らしい結果だと思う」と喜んだ。