練習艦「はたかぜ」特別公開/きょうは一般公開
市議会防議連が寄港を歓迎
海上自衛隊の練習艦「はたかぜ」(基準排水量4600トン、池﨑裕行艦長)の特別公開が29日、行われた。市議会の防衛議員連盟の議員や関係者らが見学し、池﨑艦長から船の役割や設備などの説明を受けた。見学に先立ち式典も行われ、同連盟の粟国恒広会長らが花束を贈呈するとともに、寄港を歓迎した。きょう30日は一般公開が予定されている。
今回の寄港は海上自衛隊の幹部候補生学校を卒業し、幹部に任官した実習幹部が約2カ月の近海での練習航海で訪れた。大阪、屋久島、長崎を回り宮古島へ寄港した。実習幹部は船の訓練だけでなく艦上生活の慣熟、寄港地での文化、歴史を学ぶという。
今後は石垣島で同様に練習航海している練習艦「かしま」と合流し、沖縄本島を経由し、最終的には横須賀に向かう。
「はたかぜ」は長さ約150メートル、幅16.4メートル、深さ9.8メートル、喫水は4.8メートル。主機械はガスタービン4基2軸。ミサイル搭載護衛艦として就航し34年間に渡り活躍した。
主要兵装は高性能20ミリ機関砲、54口径5インチ単装速射砲、誘導弾発射装置、SSM装置一式、アスロック装置一式、3連装短魚雷発射管となってる。今回の乗組員は約180人で、このうち1割は女性隊員。
歓迎式で粟国会長は「宮古島への寄港を心から歓迎する。日本を取り巻く国際環境は劇的なスピードで変化している。国防の任務に当たる若き精鋭の皆さんにとって、より良い訓練となり、日本の海上の安全保障の充実につながることを期待している」と話した。
池﨑艦長は「素晴らしい気象の中、入港できた。練習艦隊は練習航海を実施している。宮古島へは第4の寄港地。今回の寄港は初任幹部にとって、国の安全や海上自衛隊、南西諸島の現状を知る絶好の機会。短い期間だが市民と交流し、関係を深めたい」と述べた。