PAC3配備、27日予定/空自が市長に説明
北朝鮮「衛星」発射備え/市は緊急事態連絡室設置
北朝鮮が計画する軍事偵察衛星の発射に備えて破壊措置準備命令が出たことに伴い、自衛隊は先島諸島に地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の配備を進めている。24日には航空自衛隊宮古島分屯基地の坂本大助司令が市役所に座喜味一幸市長を訪ね、状況や配備計画などを説明した。市では緊急事態連絡室を設置し、情報収集などに当たるとともに、自衛隊側にも情報の提供を求めたという。宮古島へは27日に車両が搬入される見込み。
座喜味市長は自衛隊へ市民の生命を守るためにも市長をトップとした「緊急事態連絡室」を23日午前10時に設置したことや積極的な情報共有を坂上司令に求めたという。
先島諸島へのPAC3配備は宮古島のほか、石垣島や与那国島などが計画されており、石垣と与那国には配備が始まっている。
市によると説明に訪れた坂本司令は25日と27日の2日に分けて車両35台を搬入する計画を伝えたが、24日午後に自衛隊側から25日はキャンセルとなった旨の連絡があった。
宮古島へのPAC3は2016年2月以来の配備となる。今回は配備場所が上野野原の航空自衛隊宮古島分屯基地に予定されており、船舶でPAC3輸送車や電源車、レーダー車などを運び上陸させるとみられる。
市の「緊急事態連絡室」は、国民保護計画に基づいて設置されたもので、座喜味市長をトップに関係部署の部長らや市防災危機管理課の職員らが参加。県や沖縄県警、海上保安庁など関係機関との連携や情報収集に当たっている。