「これまでの応援に感謝」
重量挙げ現役引退を報告/佐渡山さん
宮古島出身で、4月に開催された重量挙げの全日本選手権を日本新記録と大会新記録の結果で優勝し、現役引退を表明した佐渡山彩奈さん(29)が9日、宮古毎日新聞社を訪れ、引退を報告。現役生活を振り返るとともに、これまで応援してくれた宮古の人たちへの感謝の思いを語った。
引退を決めた理由として佐渡山さんは、目指していたパリ五輪から女子55キロ級という自身の階級がなくなったことを挙げる。「階級を上げることも下げることも難しかった。年齢的にも限界を感じ、監督らと相談し、全日本選手権を最後にすることを決めた。最後なのだから全日本記録を取って終わろうと思って大会に臨んだ」と決断した時の心境を振り返った。
宮古高校2年生だった時、当時の担任教諭で同校ウエートリフティング部監督だった渡慶次晃氏の勧めで競技を始めた。「渡慶次先生がいなかったらウエートリフティングに出会うことはなかった。競技を通じて得られたことやいろいろな人との出会いが多く、この競技に出会えたことを本当に感謝している」との思いを話す。
家族や友人の応援でこれまで頑張ることができたという佐渡山さん。「みんなの応援がパワーになって、ここまで続けることができた。日本記録も応援があったからこそ取れたと思っていて、本当に感謝している」とこれまでの周囲の支えに謝意を示した。
これからは東京にある所属会社での会社員生活が始まる。今後については「後任の指導などは今のところ考えていないが、スポーツには携わっていくと思う」と語った。