不審者対応で役割確認/警察、消防と合同訓練
刃物所持者、放火を想定/ヒルトン
大型リゾートホテル「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」(棚町誠二総支配人)で12日、不審者対応合同訓練が行われた。ホテルスタッフ、宮古島警察署の署員、市消防署の隊員らが参加。ホテルで刃物とガソリンを所持し、大声を出して暴れている不審な男の確保と放火を想定し実施された。それぞれが不審者の確保、消火・救助活動、宿泊客の避難誘導などの流れを確認した。
訓練では、不審者がホテルのロビーで刃物を持ち出し、ガソリンが入ったペットボトルを突き出して「火をつけるぞ」と大声を上げ暴れだしたことから、ホテルスタッフが不審者を刺激しないよう説得しながら通報、駆け付けた警察官が身柄を確保した。
その後に放火されたと想定し、消防署員が駆け付け、消火活動にあたるとともに、客室に取り残された宿泊客をはしご車を使い救助した。
ホテルのスタッフらも緊張した面持ちできびきびと行動し、スムーズに宿泊客らを避難させていた。
宮古島署の喜屋武一郎署長は「緊張感のあるとても良い訓練だった。全国的にもテロが懸念される状況。ホテルは国内外の要人も利用すると思われる。大事なのはどういう行動ができるかだが、自分自身も含めて安全確保としっかり通報することを忘れないでほしい」と講評した。消防署の古謝博由署長は「放火火災を想定した訓練。火災はいつ発生するかわからない。備えあれば憂いなし。重要なのは初期消火、早期の通報、適切な避難誘導」と説明した。
棚町総支配人は「今回の合同訓練に協力していただき感謝する。今後も警察や消防、関係機関の皆さんと連携し、安心・安全を日々念頭に置き業務をしていく」と話した。