「常識打ち破る部めざす」/平田文化観光スポーツ部長
初記者懇で笛を披露
【那覇支社】県がこの4月に部局再編し、新たに設置した文化観光スポーツ部の平田大一部長(42)が15日、就任後初の定例記者懇談会(コーヒーブレイク)を開いた。新部の目指す五つの理念を説明し、「常識を打ち破る若さを武器にした部を目指したい」と意気込んだ。毎回、記者懇談会の終了時には「芸をお見せする」と宣言。この日は、部長就任以前に演出を手掛けた「肝髙の阿麻和利」の曲を横笛で演奏した。
平田部長が掲げる同部の理念は①最大の敵は「常識」②最大の武器は「若さ」③最大の使命は「ジョイント」すること④最大の戦略は「イメージ」すること⑤最大のキーワードは「命」-と述べ、同部は「沖縄全県版の演出家のようなものだ」と説明した。
また、従来型の沖縄観光から「感動体験型産業」にシフトし、そのクラスター(集積地)を構築することなどの構想を発表した。
この日は、3月の県入域観光客数などの資料を公表。3月単月の観光入域客は前年同月比19・9%(10万8500人)減の43万6400人となり、4カ月連続で前年同月実績を下回ったと発表した。東日本大震災の発生で旅行キャンセルが相次いだためと説明した。
一方で、2010年度の入域観光客数は、09年度比0・5%(2万7900人)増の571万7900人。うち外国人観光客は14・9%(3万6600人)増の28万2800人で過去最高を記録した。
これまでとは異なった形式の定例記者懇談会に報道各社の記者は多少戸惑った様子だったが、震災発生の暗さを払しょくする意気込みを評価する声も聞かれた。