協定締結事業者の利用を
パンプキン鍾乳洞事故受け/市と業者ら会見
5月5日に城辺保良の海岸で係留していたカヤックが流され、21人が一時、クバクンダイ(通称・パンプキン鍾乳洞)付近に取り残される事故が発生したことを受け、「保良クバクンダイ鍾乳洞保全利用協定」を締結している事業者や市観光商工課が15日、市役所で会見し、事故状況を説明するとともに、ツアー等を利用する際には利用客の安全安心、環境保全のため同協定を締結している事業者の利用を強く訴えた。
保全利用協定は、「保全」と「利用」双方のバランスを取りながら、次世代に豊かな自然・文化を継承し、同時に観光産業の持続的な発展を図る制度で県知事から認定を受ける。
「環境保全型自然体験活動(エコツアーなど)を行う場所の適切な保全と利用を行うため、地域住民や関係者からの意見を適切に反映しつつ、(ガイド業など)事業者間で自主的に策定・締結するルール」を設定している。
協定を結んだ事業者は▽自然環境への配慮(道中のサンゴ折損、破壊を防ぐため海中を徒歩により催行せず必ずカヤックを使用して行う等)▽安全管理(ツアーの人数制限等)▽地域への配慮(保良泉ビーチの清掃活動や他活動に積極的に参加する等)|の三つの自主ルールとなっている。
会見でアイランドワークスの石井将弘さんは「私たちは県知事から認定を受けた公式ルールを順守しているが、残念なことに協定に入っていない事業者はルールを守っていない事実がある。お客さんのお店選びが直接的な水難事故を未然に防ぐことや宮古島の環境保全につながる。しっかりと認定を受けている事業所を選んでほしい」と訴えた。
観光商工課の川平敏光課長は「市としても今回の事故は危惧している。マリンレジャーは安全管理が大切。それを怠った。一歩間違えれば大事故になっていたと思う。保良に限らず、事業者は安全管理を徹底してほしい。認定された事業者は安全管理はもちろん、環境保全にも取り組み観光振興に寄与してくれている。会見の様子を広く市民や観光客の皆さんに認定事業所を利用するよう呼び掛けていきたい」と話した。
会見には市議の砂川和也氏も同席した。
この日の会見の様子は、市や宮古島観光協会のホームページに掲載し周知していくという。