西里通り 下水道整備着手へ/市議会総務財政委
25年度までの完了目指す/店舗に影響ない工法模索
排水路からの悪臭が問題となっている平良西里通りで、市が10月から下水道整備工事を計画していることが16日、分かった。開会中の市議会6月定例会の総務財政委員会(下地茜委員長)で下地睦子環境衛生局長が明らかにした。今年度の予算は約1億2000万円。2025年度までにすべての工事完了を目指す。市は、店舗運営に支障を来さない工事の方法を模索するという。前里光健氏らの質問に答えた。
これまで西里通りについては、同通り会などを中心に道路拡幅や下水道整備などの改善要望が提出されており、市では速やかな整備に向けて調査を行ってきた。
市は西里通りの悪臭の原因は側溝に生活雑排水の流入があるとみており、問題点として▽側溝に店舗などから生活雑排水が流れ込んでいる▽生活雑排水が停滞すると、衛生上よくない▽商店街利用者や観光客から苦情が多い▽観光地として宮古島全体のイメージダウンになっている-などを挙げている。
それらを改善するため、旧福嶺病院から市場通り周辺までの全長454㍍の道路中央に下水管を設置し、周辺の店舗などの生活雑排水を引き込む。生活雑排水は下水管を通して市場通りの本管に流し込むことで、生活雑排水が側溝に流れ込んでいる現状の解消が図られる。
すでに実施設計は終了しており、今定例会で予算が可決されれば設計を修正して10月からの工事着工を予定している。工事期間中は通り内にある店舗に影響が出ないよう一部規制での工事方法などを模索している。
同局では「コロナも落ち着き観光客が増えてきているが、通りの悪臭は通り会でも懸案事項。多くのお客さんを受け入れるための環境整備の要望をもとに実施する」と説明した。
16日の総務財政委員会では前里氏が西里通りの環境整備の予算規模や工事着工時期などを質問。下地局長が「今年度の西里通りの1億2000万円程度を予定している。工事については旧福嶺病院前から市場通りに突き当たる交差点を右折し、旧平良庁舎付近までの454㍍。補正予算が可決すれば10月ごろから工事着手の予定」と説明した。