悲惨な戦争繰り返さない/慰霊の日
不戦への誓い新たに/市全戦没者追悼式・平和祈念式
沖縄戦が終結してから78年目を迎えた「慰霊の日」の23日、宮古島市全戦没者追悼式および平和祈念式(主催・市、市教育員会)が市未来創造センター多目的ホールで行われた。参列者が戦没者のみ霊を慰めて不戦の誓いを新たにした。昨年までは新型コロナウイルス感染防止の観点から規模を縮小して開催していたが、今年は一般市民も参列した。
式典は午前11時50分に開始された。正午の時報に合わせて全員で黙とうをささげた。市戦没者遺族会長が追悼の言葉を述べたほか、市長、副市長、教育長、県宮古事務所長、市議会議長、県議会議員、遺族会長による代表献花、みやこ少年少女合唱団が「平和のうたごえ」を発信した。
市戦没者遺族会の川満俊夫会長は「平和と繁栄が戦没者のみ霊の上に築かれた事を決して忘れない。戦没者の犠牲の重たさを受け止め、悲惨な体験を風化させることなく平和である日本国を継承していかなければならない。み霊の犠牲を無にしないためにも、ぬくもりある社会づくりに努めたい」と語った。
座喜味一幸市長は式辞で「終戦から78年、戦争を知らない世代が大半を占め、時の経過とともに戦争の体験や記憶がますます風化されることが懸念される中、この式典を通して悲惨な戦争の歴史を二度と繰り返さないという決意を新たにこれからも恒久平和の実現に向けて努力する」と誓った。
平和を考える詩・作文朗読を平良第一小学校の友利虹心さん、北中学校の長浜莉晏さん、宮古工業高校の勝連杏音さんがそれぞれ発表。市議会の上地廣敏議長、県宮古事務所の長濱為一所長があいさつし、最後は参列者が献花を行った。