技術者育成へ研修会実施/宮古食肉センター
総会で事業計画など承認/新社長に仲村敏氏就任
宮古食肉センターの第41期定時株主総会が30日、JAおきなわ宮古地区本部会議室で行われ、経営改善に向けた2023年度事業計画書などを承認した。基本方針としては、島外、県外含め豚肉小売り販売路の拡大、ヤギ副産物等販売展開などが盛り込まれた。また、22年度決算は51万5000円の黒字となった。任期満了に伴う役員の選任も行われ、新役員による総会後の取締役会で、新社長に県畜産振興公社元理事長の仲村敏氏が就任した。
23年度の基本方針では、「同センター経営改善」調査報告書に基づく重点実施事項の着実な実践については▽職員の意識改革と行動変容▽経営改善の定量化・方策の細分化と進捗(しんちょく)管理▽施設利用の効率化と労働生産性の向上-などが掲げられた。
人材(技術者)の育成では▽と畜技術習得に向けた研修▽必要資格取得のための研修▽HACCPに基づく衛生管理義務化に伴う教育・訓練の継続-となった。
そのほか、同センター経営改善プロジェクトチーム・ワーキングチームと協議・連携しながら、新たな事業展開に向けて取り組むとしている。
22年度の営業報告では、畜種ごとのと畜頭数で豚が582頭(前年度624頭)、ヤギ600頭(同447頭)、牛255頭(同222頭)となった。
と畜事業は、計画の1615万2000円に対して実績は1348万7000円。計画比では83・5%で目標には届かなかった。
23年度の取り扱い計画では、豚が655頭、ヤギが682頭、牛が300頭の合計1630頭を計画している。
任期満了に伴う取締役及び監査役の選任では、これまで4人だった取締役が2人増えて6人となった。
新たに取締役になったのは、社長に就任した仲村氏、専務に就任した林(ハヤシ)社長の林正一郎氏ほか、石川博幸(市農林水産部長)、下地誠(県農業協同組合宮古地区本部長)。新監査役に盛島智(同組合宮古地区本部管理部長)となっている。
仲村新社長は「これまで、センターの経営改善にも携わってきた。経営改善には労働環境、人材、組織の育成が必要。さらに、地域の生産基盤の拡大を関係機関に働き掛けて伸ばしていき、収益事業も新たに取り入れて強化したい」と意気込みを示した。