大人が模範となる行動を/青少年の非行防止一斉行動市民大会
健全育成向け宣言採択/街頭パレードで協力訴え
2023年度「青少年の非行防止」県民一斉行動宮古島市民大会(主催・市、市教育委員会、市青少年育成市民会議)が6日、市役所で行われ、青少年健全育成に関わる団体など多数の市民が参加し、健全育成に向け大人が模範となる行動を示すことなどを呼び掛ける6項目の大会宣言を採択するとともに、街頭パレードで市民に協力と理解を呼び掛けた。
大会では座喜味一幸市長が「補導件数は年々減少傾向にあるが、依然として非行や不良行為が発生している。また、インターネットにアクセスする機会も増え、いじめや性被害などSNS上のトラブルに巻き込まれる危険性も高い」と警鐘を鳴らし、「大人一人一人が青少年の模範となるような行動を示すとともに、安全な地域をつくっていくことを皆で誓おう」と訴えた。
宮古島警察署の喜屋武一郎署長は、管内における少年非行の現状について、2023年5月末現在で刑法犯で検挙補導された人数は16人で前年度に比べて9人増加していると報告。
「これから本格的な夏を迎えるこの時期は深夜徘徊(はいかい)、飲酒、家出等の不良行為や少年の福祉を害する犯罪の増加が懸念される。宮古島署では福祉犯罪を徹底的に取り締まるほか、関係機関や団体などの皆さんと連携し街頭補導活動を中心としたさまざまな活動を強力に推進していく」と強調した。
意見発表では鏡原中学校1年の上里穂花さんが大好きだった祖父との別れをきっかけに感じた人と人との支え合いの重要性や感謝の気持ちを伝える大切さなどを表現力豊かに発表した。また、県宮古事務所の長濱為一所長が玉城デニー知事のメッセージを紹介した。
大会宣言では市青少年育成市民会議の上地栄作会長が▽青少年の深夜徘徊(はいかい)をなくし、交通事故、飲酒、喫煙、薬物乱用等の問題行動を防止▽思いやりのある心豊かな青少年を育成し、いじめをなくす▽親子の対話を多く持ち、ぬくもりのある家庭作りに努める▽家庭で携帯電話やスマートフォンの使用ルールを子供と一緒に作る▽地域のボランティア活動に積極的に参加し、友愛と連帯の輪を広げる青少年を育成▽大人は青少年の模範となるよう行動しよう|を宣言した。