葉タバコ買い入れ開始/JT宮古取扱所
平均キロ単価1964円/台風影響で厳しい状況
2023年産葉タバコの買い入れ作業が9日、全国に先駆けて平良西里の日本たばこ産業(JT)宮古葉たばこ取扱所で始まった。初日は下地地区の生産農家4人から買い入れ、平均反収(10㌃当たり収量)は131㌔、平均キロ単価は1964円だった。今期の葉タバコは収穫時期に襲来した台風の影響で厳しい状況が予想される。買い入れは9月1日までの予定。
台風2号の強風による塩害などですれや葉の劣化が急速に進んだ。収穫は台風襲来前に全体の3、4割程度しか終えていなかった。前期も天候不良で大幅減産を強いられており、2期連続の自然災害に農家は打撃を受けた。
今期からは新品種「NS1」が導入され、農家らは脇芽が少なく省力化が図られるとしており、品質面では期待されている。
県たばこ耕作組合によると市の栽培面積は262・7㌶で、内訳は▽平良18㌶(生産農家数5戸)▽城辺78・6㌶(17戸)▽下地70・6㌶(19戸)▽上野77・3㌶(20戸)▽伊良部18・2㌶(5戸)│。多良間村は14・7㌶(7戸)。収量は宮古島市が418㌧、多良間が26㌧で計444㌧を見込んでいる。
買い付け開始式で、県葉たばこ耕作組合の太田彰組合長、JT西日本原料本部沖縄リーフオフィスの石井三陽部長があいさつした。
買い入れは宮古の各地区のほか、石垣市の葉タバコも取り扱っている。
宮古地区の前年実績は、収量393㌧、販売額7億9800万円の大幅減。反収(10㌃当たりの収量)は137㌔。平均キロ単価は宮古島市2031円、多良間村1977円だった。