新組合長に川満友博氏/伊良部漁協臨時理事会
前組合長退任受け選任/無許可工作物問題に対応へ
伊良部漁協の組合長が任期途中で退任したことを受けて同漁協は18日、臨時理事会を開き、川満友博氏(41)の新組合長就任を決めた。前組合長の退任は、県有地の佐良浜漁港内に無許可工作物の整備が進められた問題を受けたものとみられている。川満氏は、今後求められる同問題への対応ついて「一人ではなく執行部みんなでやる仕事。(前組合長の)約2年の残り任期を頑張りたい」と意欲を示しながら、「県と相談しながら適切に対応していきたい」との考えを述べた。
無許可工作物は、民間企業が必要な占用許可を受けないまま施設整備を進め、県が工事を中止し施設を撤去するよう注意しているもの。前組合長は15日に「一身上の都合」として退任している。
非公開で行われた同日の理事会では▽組合長の互選▽県有地未許可違反工事に関する警察への届出▽記者会見「マリン施設違法建築問題」の開催-の3議案について審議した。
川満氏はこの時期の就任について「尻込みする気持ちはあった」としながらも「組合のため、伊良部の漁業のためにやらないといけないことだ」との認識を示した。
前組合長と無許可工作物の整備を進めた民間業者との関わりについては「今ははっきりとは分からない。一人でやっていたのかどうかもまだはっきりしていない」とした上で「ただ、執行部として関わっていないことは確かだ。今年に入っての理事会で何度か施設整備についての議案は否決している」と説明した。
伊良部漁協として、この事案に関しての記者会見を週明けにも開催する予定。事案に関する経緯と今後の方針について発表するという。
また、警察への届出については「まだその段階ではない。業者から訴えられる可能性についても調査中。県からの報告を待ってから動きたい」と述べた。
理事会後、役員の男性は「理事会に諮らずこんな大きな仕事をやろうとしたら問題になると再三話したが、前組合長は聞く耳を持たなかった。県と話を詰めているのか聞いても、『並行して進める』というばかりだった。県の担当を呼べと(前組合長に)言ったが来ることはなかった」と話した。「前組合長は頑張っていたが、何を考え出したのか」とも述べた。