エコハウス、宿泊者数が大幅増/省エネの工夫体感
市「家造りにも生かして」/22年度実績
平良根間地区にある市の市街地型エコハウス(環境共生型住宅)の2022年度宿泊者数は50人となり、対前年度(15人)を大きく上回った。さらに、23年度も8月17日時点ですでに32人が利用。前年度の同日時点よりも9人上回っている。エネルギーの高騰が叫ばれる中、市では省エネに対する工夫が盛り込まれた同施設を多くの人が体感し、学んで家造りに生かすことを呼び掛けている。
環境省の100%補助を受けて建てられた市街地型エコハウス。伸び悩んでいた利用状況を改善しようと、市は19年に以前は1泊のみとしていた利用条件を変更し、4泊までの連泊を可能にするなど対策を講じてきた。
さらに、宿泊者から要望の強かったエアコンを設置し、利用しやすい環境を整えたことで、利用率の向上が期待されていた。
しかし、20、21年度とも新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言などもあり、利用率は低調に推移した。
22年度以降はワクチン接種が進み、行動制限も緩和されたことで観光客が戻り始めたことから、利用が伸びている。
一方で同施設はもともと、地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーを最大限に活用し、環境に負担を掛けない建築方法をPRすることが目的で、収益を上げる事ではない。
市エコアイランド推進課では「最近はエネルギー高騰が問題になっている。エコハウスには、その手助けになるような知恵や家でできる対策がたくさん詰まっている。宿泊だけでなく、地元の人も見学に訪れてその知恵を学んでほしい」と呼び掛けた。