先祖に感謝し繁栄願う/旧盆「ンカイ」
各家庭、料理でもてなす
旧盆初日の28日、市内の各家庭では亡くなった人たちの世界とされる後世(グソー)から先祖の霊を迎える「ンカイ(迎え)」が行われた。4年ぶりに新型コロナウイルスの制限がなくなった「ンカイ」では、親族らが仏壇に手を合わせ、祖先に感謝するとともに、子孫繁栄や無病息災などを祈った。
旧盆は旧暦7月13日から15日に行われる。今年は8月28日からの3日間に当たる。きょう29日が2日目の「ナカビ(中日)」、あす30日が最終日の「ウフイユー(送り日)」となる。
今年は5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行したことで、4年ぶりに行動制限のない旧盆行事となった。
下地川満の砂川佳弘さん(67)宅では、仏壇にジューシーや三枚肉、カマボコ、各種揚げ物、果物、菓子などを並べてお供えした。
砂川さんの子や孫たちが集まると家の中はにぎやかな雰囲気に包まれた。砂川さんが線香を立て、全員で仏壇の前に正座して手を合わせ、目を閉じて先祖を迎えた。それぞれ家族の健康と長寿、一層の子孫繁栄を願った。
砂川さんは「4年ぶりに新型コロナの制限が無く、気兼ねせずに旧盆を迎えられる。みんな健康で頑張っていることを報告しながらお迎えし、これからの子孫繁栄を願いたい」と語った。
砂川さんの母・千代さん(95)は孫11人、ひ孫19人。「子どもたちがいっぱい遊びに来てくれることがうれしい。みんなの健康を願いながら(ご先祖様を)お迎えしたい」と話した。