22年度決算、不認定/市「適切でなかった」
違法性指摘の行政財産貸付で/市議会予算決算委
開会中の市議会(上地廣敏議長)9月定例会は14日、予算決算委員会(下地茜委員長)を開き、2022年度の一般会計歳入歳出決算の審査を行った。前回、違法性を指摘された行政財産の貸し付けについて市当局は「記行政財産の貸し付けは地方自治法を基に可能」と説明した。しかし、市条例に基づく手続きでは市として適切ではなかった部分があったとし、条例改正など含めて「是正する」と理解を求めたが審議の結果、賛成少数で不認定となった。
同施設については前回、行政財産であることから、委員から「行政財産は法令上、貸し付けはできない」との指摘を受けていた。
これを踏まえ、石川博幸農林水産部長が「行政財産の貸し付けについては2006年の地方自治法の改正に当たり、貸し付けできると認識している」と貸し付けの根拠を示した。
下地信男氏は「行政財産の使用許可は行政財産の余裕スペースがある場合に限り、設置目的を妨げない犯意でできるという認識。実態として土地建物全体を使用許可している。他の施設も行政財産使用許可で貸すことができるということになる。市長裁量で使用させる。一方では指定管理とするのはダブルススタンダードだ」と述べた。
また、条例に則すれば「行政財産使用許可」ではなく、「目的外使用許可」が必要だが、今回は「行政財産使用許可」となっていることについて、市当局は「内容は目的外使用と認識していたが、許可が使用許可になっていた。今後は条例や施行規則も見直していきたい」と説明した。
與那覇勝重総務部長は「多くの議員から指摘を受けた。使用許可の部分で市として適切ではなかった。指定管理者制度の話も出た。全体を精査して指定管理をすべき所は指定管理、許可制度は法律にのっとってやっていきたい。条例改正が必要なところがあれば取り組んでいきたい」と話した。
予算決算委員会で22年度予算が不認定となったことについて座喜味一幸市長は詳細が分からないとしてコメントしていない。