沿道で勇ましく棒振り/来間ヤーマスプナカ
4年ぶり盛大にパレード
下地来間島の伝統行事「ヤーマスプナカ」は2日目の4日、新型コロナウイルス感染症の影響で開催できなかった集落内を練り歩くパレードが4年ぶりに行われた。島の人々が棒踊りや奉納踊りで、向こう1年間の無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願した。パレード後は「雨乞い座」と呼ばれる広場で、3兄弟の一族が島の繁栄を祈願する棒振りを披露するなど盛大に祝宴を催し、島のさらなる発展と子孫繁栄を願った。
砂川重信会長はあいさつで「コロナの影響で制限されていたヤーマスウガンが今年は全工程を奉納することができた。先祖も喜んでいると思う。きょうはいろいろな煩わしいことは忘れてとにかく祭りを楽しもう」と呼び掛けた。
パレードでは、島民や観光客らが沿道に訪れ、3兄弟の長男スムリャーブナカ、次男ウプヤーブナカ、三男ヤーマスヤーブナカの順に勇ましい棒振りが披露されると、大きな拍手が送られた。
4年ぶりパレードということもあり、棒振りの段取りを忘れてしまう男性の姿も見られ、会場は笑いに包まれた。
雨乞い座での祝宴では、女性たちが華やかな衣装に身を包み、優雅な踊りを披露。島の子供たちもかわいらしい衣装で一緒に踊り祭りに花を添えた。
2回目のパレード参加という高田洋史さん(55)は「コロナ前に参加して以来だったがやっぱりこうしてパレードが行われると島が元気になる感じがしてとてもいい」と話した。
さらに「コロナで開催できなかった間にも島のお年寄りたちが何人か亡くなった。こうしてパレードを開催すると島のお年寄りたちが笑顔になることがうれしい」と話した。
雨乞い座にも、島民と多くの観光客らが訪れて、島が最も熱く盛り上がる祭りを一緒に楽しんでいた。