肉用牛競り 上半期12億9000万円/23年度上半期
前年比3億6000万円減/飼料高騰など厳しさ増す
JAおきなわ宮古、多良間両家畜市場の2023年度上半期(4~9月)肉用牛競り実績がまとまった。販売額は前年度比3億6060万円減の12億9127万円だった。子牛1頭平均価格は47万8055円。前年度(59万6557円)と比べて11万8502円安となっており、飼料高騰などコスト上昇に加えて子牛価格の下落など先行きが見通せない生産農家は厳しさを増している。
上半期の実績は、JAおきなわ宮古地区畜産振興センターがまとめた。宮古市場で計6回、多良間市場では計3回の競りが開かれた。
競りの主流となる子牛の上場頭数は、宮古が1921頭で前年度と比べて88頭減少した。多良間は657頭で同比18頭増えている。競り1回当たりの平均上場頭数は宮古が320頭、多良間は219頭だった。
子牛1頭平均価格は宮古が48万1854円で前年度比12万2558円安、多良間は46万7053円で同比10万5011円安とそれぞれ下げた。平均キロ単価は宮古が1731円、多良間は1811円だった。
性別の子牛1頭平均価格は宮古の去勢が53万2741円で、雌が40万4647円。多良間は去勢が50万7264円、雌が40万306円となっている。
成牛を含む全体の上場頭数は前年度比73頭減の2999頭で、2968頭の取引が成立。1頭平均価格は43万5067円、平均キロ単価は1450円だった。
今年は5月に9年ぶりに40万円台となり、6月はやや値を戻すも7月から3カ月連続での40万円台。今回は40万円台前半にまで下落している。
同センターでは「コロナ禍で在庫を抱えており、繁殖農家や購買者も厳しい状況。先行きは不透明。今は我慢の時だと感じている。来年以降に回復するとの見方もあるので期待したい」と話した。