祭り会場で未成年に酒/一部出店店舗
中学生数十人に販売
今月21、22日に市内にある広場で開催された地域の祭り会場で、出店していた一部の店舗が未成年者に酒類を販売していたことが分かった。関係者によると、この店舗から複数校の中学生がチューハイなどの酒類を購入して飲酒していた。飲酒していた生徒は数十人に上るという。一部の生徒が酒に酔っている姿も多くの人が目撃している。市教育委員会は、祭り会場で未成年に大人が酒類を販売していたことを問題視。27日にも市青少年育成市民会議と合同会見を開き、当時の状況や経緯などを報告する予定だ。
市教委 「年齢確認すべき」
祭りの会場にいた観客や学校関係者らの話を総合すると、2日間の祭りのうち中学生への酒類販売は初日からあったとみられる。家族で来たという男性は「22日(2日目)に行ったが、21日(初日)にも参加した娘から『中学生が酒を飲んでいた』との話を聞いた」という。
種類を提供・販売していた店舗は2~3店舗で、会場では購入したチューハイを手に酔って歩く生徒の姿が確認されているほか、市民から「酒類を販売していた店舗の店員も酔っていた」との情報も本紙などに寄せられている。
市教育委員会は「23日に学校側から情報が入った。まだ詳細は把握していないが飲酒した生徒は複数校にいて、(人数は)2桁台になりそうだ」と説明した。
その上で「事業者の皆さんは、未成年には絶対酒を販売しないでほしい。法律でも販売は禁止されているので年齢確認はしっかりしてほしい。未成年の飲酒が法律で禁止されているのは意味があり、青少年の心身の成長に著しく悪い影響を与える」と強く求めた。
同祭り実行委員長を務めた男性は本紙の取材に「驚いている。会場には10店舗以上が出店していた。酒を未成年者に売らないというのは当たり前のこと。それは事前に出店店舗には責任を持って販売するよう注意喚起していた。事実関係を確認した上で対応を検討したい」と話した。
祭り会場にいたという男性は「妻が食べ物を買うために屋台に並んでいたところ、ある店舗で明らかに未成年者に売っていたとのと話を聞いて、まさかと驚いた。前日に祭りに行った娘に聞くとその日から中学生に酒を販売していて、結構酔っていた生徒がいたようだ。『中学生にも酒を販売している』との情報が流れたため多くの中学生が購入し飲んでいたかも知れない。いい祭りなので、来年も開催してほしいと思っていたが残念」と話した。
学校関係者によると祭りが終わった23日以降、「会場で中学生が酒を飲んでいた」などの情報が学校側にも複数寄せられているという。