優しい交通体系の構築へ/都市交通検討委
マスタープランを承認/来年1月に市長答申
市総合都市交通検討委員会(委員長・神谷大介琉大准教授)の第3回会合が26日、市役所で開かれ、「市都市交通マスタープラン」を承認した。持続可能な島づくりの実現について住民・観光客を問わず、誰でもが気軽に快適に移動でき、環境にも優しい交通体系の構築を目指す。来年1月に座喜味一幸市長に答申し、同2月に公表される見込み。
基本方針には▽市民や観光客の移動を支える効果的な道路交通ネットワークの実現▽交通の賑わい創出を支え、誰もが使いやすい公共交通ネットワークの実現▽中心市街地および周辺の回遊性と賑わい向上を支援する交通環境の実現▽環境負荷低減(エコアイランド)や交通事故が起きにくい交通環境の実現│を掲げた。
計画の目標値としては、市内路線バスの利用実績を2021年度の14万4000人から30年度には16万2000人に増加を、公共交通機関(路線バス、タクシー)の利用頻度については月2~3日程度利用する人を20年度の10・5%から30年度には42%に向上させることなどを目指す。
会合では、事務局が第2回会合で出た委員の意見などを踏まえた同プラン案の修正点について説明した。
質疑では宮古地区PTA連合会の新城浩司副会長が、通学路などに設定される「ゾーン30プラス」を全校に広げることを盛り込むよう求めた。
パブリックコメントは今月1~18日まで郵送やファクスなどで受け付けた。市民からの意見は1件のみあり、「バスやタクシーなどは働き手不足が進む。個人(市民)の合法的な乗合などソフト面の検討を求める」とした内容だった。
第3回会議の意見は、神谷委員長と事務局で取りまとめて、最終案を決定する。
同プランは交通施設整備などハード対策と路線バスなど交通手段・交通行動のソフト対策を合わせた総合的な都市交通体系を立案するもの。30年度を目標年次としている。