下地さん全国優秀賞/社明運動作文コンクール
宮古から18年ぶり入賞/悩みから立ち直った体験つづる
第73回「社会を明るくする運動」作文コンテストの表彰伝達式が25日、城東中学校で行われ、中学生の部優秀賞に選ばれた下地杏梨さん(城東1年)に表彰状が贈られた。入賞作品は全国から応募があった約18万点の中から最優秀賞1点、優秀賞15点を選出。宮古島市からは2005年以来、18年ぶり3人目の受賞となった。下地さんは「自分の思いが全国に伝わることがうれしい。悩んでいる人に『どうしたの』と声を掛けることが、当たり前にできる社会になってほしい」と述べた。
受賞作は「『悩んでいる君』に気づける社会へ」。下地さんが悩みを抱えていた時期に、地域の高齢者が声を掛けてくれたことで立ち直れた体験を基に書いたという。「悩んでいる姿に気づき、一声掛けることで犯罪や非行のない明るい社会を創る。大きなことにつながる小さな火種を消すことができる」と訴えた。
伝達式で那覇保護観察所の岡田和也所長は「生徒の皆さんには社会や日々のことを考えて、社会を明るくするためアイデアを自分の言葉で社会に発信していただきたい」と話した。
同校の垣花秀明校長は「今回の全国大会優秀賞は子どもたちの励みになる。社会を明るくするには、まずは学校を明るく、過ごしやすくすることが大事。お互いを認め合って明るく生活しよう」と呼び掛けた。
社会を明るくする運動の作文コンテストは、次代を担う小・中学生が日常の生活の中で体験したことを基に、犯罪や非行に関して考えたこと、感じたことを作文にするもの。今回、中学生の部には17万8422点の応募があった。
下地さんの作品は県大会で最優秀賞に選ばれ、全国大会に推薦されていた。宮古島市からは1999年と2005年に優秀賞に選ばれている。