追加議案多すぎ/市議会3月定例会
議員「職務怠慢」と批判/西辺中校舎建設で事務ミス
西辺中学校校舎建設工事に係わる予算議案を市は19日、開会中の市議会(平良敏夫議長)3月定例会に追加議案として提案した。同議案は市教育委員会の手続きの初歩的なミスで事業が執行できない状況となったことから、改めて債務負担行為を設定するもの。与野党の議員はこれまで何度も追加議案が提出されている状況があると指摘し市職員の「職務怠慢」と批判した。批判を受け、座喜味一幸市長、嘉数登副市長、大城裕子教育長は謝罪するとともに、「今後このようなことがないようにしていきたい」と再発防止策を徹底する考えを示した。
同工事については2023年度から25年度までの事業で複数の年度をまたがることから昨年12月定例会で債務負担行為を設定した。債務負担行為の場合、23年度中に本契約を締結しなければならないが、市教委ではそれを行っておらず、入札執行段階で発覚した。一方、同工事について市教委では当初から24年6月に本契約を締結する予定だったと説明し、校舎の供用開始時期については「遅れることはない」と強調した。
質疑で山里雅彦氏は追加議案として提案が複数回発生している現状があると指摘。「市長部局やさまざまな部局が初歩的ミスや認識不足と説明しているが職務怠慢。ちゃんと仕事をしていない。議会の日程は決まっている。各課、各部局で確認しなければこれからも発生する」と述べた。
粟国恒広氏は「(市当局は)議会に上程する前に内容を確認しないのか。初歩的ミスと説明しているが、本当に追加議案が多い。市長はどう考えているのか」とただした。
山下誠氏は「初歩的なミス。教育委員会内部で防げなかったということを反省してほしい」と促した。
大城教育長は、同工事の本契約は当初から24年6月に行う予定だったと釈明。座喜味市長は「度重なる追加議案について議会からも指摘を受けている。迷惑を掛けて申し訳ない」、嘉数副市長は「今回の件は未然に防げた事案。申し訳ない。以後、このようなことが発生しないよう庁内での連携をしっかりしていきたい」と謝罪し理解を求めた。
債務負担行為 一つの事業や事務が単年度で終了せずに後の年度でも支出をしなければならない場合には、あらかじめ後の年度の債務を負担することを予算で決めておくこと。