「宮古気質取り入れる」/東京芸術座演出家 杉本孝司さんと意見交換
市子ども劇団開催で
6月に開催予定の宮古島市子ども劇団検討委員会とワークショップを前に、東京芸術座の演出家、杉本孝司さんが25日、下地敏彦市長と長濱政治副市長を表敬訪問し意見を交わした。その中で、下地市長は「演劇のイメージとしては、沖縄・琉球らしさにはこだわらない。ミュージカル的なものも取り入れ、これまでにない新しいオリジナリティーの演劇で国内外に発信したい。そのためには、宮古の気質を盛り込む」と構想を述べた。
演劇は、脚本、演出、振付、音楽、歌唱、音響、照明などで成り立ち総合芸術とされる。 子ども劇団は、子どもたちのコミュニケーションや演劇を通して、創造的で豊かな人間の育成を図るなどの狙いが考えられている。
団員は、小学4年~高校3年までを対象に約50人の規模を予定。来年度以降、劇団を立ち上げる見通し。
杉本さんは「演劇には基本的なコンセプトとして、普遍性・再現性・創造性・持続性が考えられる。演劇を通して、大人は子どもたちの成長から何を学ぶのか。子どもたちのための一方通行的なものでなく、大人も共有するのが大事。また子どもたちが自身を相対化・客体化することで自分像を見つける」と語った。
長濱副市長は「演劇は、基本的には宮古のアイデンティティーを求め、明るく楽しく、歌・踊りでドラマ性を持たせるのが良い」と話した。
下地市長は「宮古の気質は、トライアスロン大会の最後に集結される。ゴールを目指す選手を温かく迎え入れてもてなす気質は、どこにもない。演劇に気質を取り入れることで、素晴らしい演劇になる」と提案した。