10年度は4500人が入館/地下ダム資料館
建設技術や構造など紹介
城辺福里にある宮古島市地下ダム資料館の2010年度の入館者数は、4503人に上った。入館者は、団体観光客や、行政関係の視察、地元の小中高校生などが多い。展示物は、世界初大規模地下ダムの建設技術や構造、「水無し農業からの脱却」を目指した宮古の人々の思いなどを伝えている。
資料館の概要説明パネルは、1971年の大干ばつから、福里地下ダムが完成した2000年までの事業経過を紹介。
玄関ロビーの地下ダム模型は、断面構造や雨が地層に浸透していく様子、ファームポンドへの揚水、スプリンクラーによる散水の様子を光の動きで表現した。
世界でも例のない大規模地下ダムの建設技術については、最新のテクノロジーを立体映像システムで紹介している。
地下ダムからファームポンドまで水をくみ上げるイメージを体感してもらうユニークは「人力ポンプ」のコーナーもある。
展示コーナーはそのほか「宮古の農業」「三軸オーガー(掘削ドリル)」「地層に触れる」「石灰岩の謎と化石」など、多彩な内容で構成している。
初めて見学した仙野由美さん(平良)は「建設技術や、地下水がファームポンドに揚水され、水路を通って畑まで行くシステムがすごいと思った」と感想を語った。
月別の入館者数は、6月の638人が最も多かった。11月の552人、8月の476人、7月の374人などが続いた。
開館時間は夏期(4~9月)は、午前9時30分~午後6時30分。休館日は毎週月曜日と年末年始。入館料金は一般個人が300円、同団体250円、学生個人200円、同団体150円、児童・生徒個人100円、同団体が50円となっている。
地元の小中高校生は、学習を目的に学校から申請があれば、無料で入館できる。