10年度消費者生活相談状況
「フリーローン・サラ金」が3割
県民生活センター宮古分室(大山修分室長)は10日、2010年度の消費者生活相談状況を発表した。それによると、同分室に寄せられた総件数は302件で前年度の337件から35件減少し、2年連続で300件台となり相談件数は年々減少傾向にあることが示された。相談内容については「フリーローン・サラ金」が最も多く97件で、昨年同様に全体の約3割を占めた。
「過払いでは」との相談増加
これについて同分室では「昨年に続き3割が『フリーローン、サラ金』だが件数は年々減少している。これまでと違い相談内容も『過払いではないか』との相談が増え、大手消費者金融の会社更生法適用に伴う相談もあった」と説明した。
また、三番目に多い「他の保健・福祉」について同分室は「ここ数年、健康保険税が支払えないなど、税金の督促等についての相談もあり生活費の工面に苦慮など直接消費とかかわらない相談も多くなっている」と述べた。
4番目に多いのが有料サイトへの登録などインターネットに絡む「デジタルコンテンツ」。5番目がアパート退去の際の敷金返還トラブルなどの相談、問い合わせがあった「集合住宅」となっている。
そのほか、消費者に物品を購入したことにさせて、その場でその商品を買い取る業者が別で現れるというやり方に対する相談もあり、その業者のチラシがまかれている状況なども報告された。
年代別の相談件数は、50代が最も多く77件、次いで40代が56件、30代が48件、60台が47件、70代が31件、20代が19件などとなっており、50代と40代で全体の4割を超えている。
相談の男女別では、女性が183件で60・6%、男性が112件で37・1%。団体は7件(2・3%)となっている。
相談方法件数は来訪が124件、電話が178件。
同分室では「法テラス宮古法律事務所が開設して相談件数が多いことから、1月から弁護士2人体制で対応している。弁護士や司法書士が債務整理に尽力し多重債務についての窓口は広がっている。また、昨年から夜間の無料法律相談を実施しており、今年度も引き続き実施していく」と述べた。
そのほか、今月は消費者月間となっており、きょう11日には県宮古事務所、宮古島市、宮古島警察署、宮古地区防犯協会によるチラシとマグネット配布がマックスバリュ宮古南店で行われる。
16日からは、最近の消費者トラブルや関連法についてイラストなどで分かりやすく説明する「消費者月間パネル展」が市役所平良庁舎1階ロビーで20日まで開催され、23日から31日までは県宮古合同庁舎1階ロビーで行われる。