「小学校も盛り込むべき」/学校規模適正化問題
検討委答申で意見交換/市教委が勉強会
学校規模適正化検討委員会から学校の統合などを含めた基本方針の最終答申を受けるも、協議が難航し方針決定に至っていない市教育委員会(宮国博委員長)は11日、市役所城辺庁舎で勉強会を開いた。最終答申については規模適正化期間の長さや具体的な取り組みが明記されなかった小学校に対して「盛り込むべき」との意見などもあり、同検討委と市教委との見解に温度差があることから、方針決定にはまだ時間を要しそうな状況となっている。
委員からは、最終答申で規模適正化の期限が15年間となっていることに「長すぎる」との声があり、期間短縮に向けた協議を今後も進めるとしている。
期間の短縮について具体的には、最終答申で示された▽2014年度までに来間を下地に統合、19年度までに佐良浜と伊良部を1校に統合、21年度までに福嶺、城辺、西城、砂川を1校にするなど各統合案について時期の前倒しを含め検討している。
さらに、中学校とは違い最終答申で「中学校の規模適正化を検証しながら、社会情勢や人口動態の急激な変化等をも考慮しつつ開始すべき」として、具体的な取り組みが明示されていない小学校の規模適正化についても問題視している。
委員からは「そもそも過小規模校の複式学級を改善する必要があり、この議論になっているはずなのにその過小規模校の多い小学校の適正化が具体的に盛り込まれていないことが問題」との指摘も出された。
市教委では、方針の中に小学校についても規模適正化に向けた具体的な取り組みを盛り込むことを念頭に現在協議を進めている。
しかし、検討委がまとめた最終答申についての配慮もあることから、方針決定に向けた協議は今後も難航しそうだ。