「離島の文言修正必要」/県振興審議会・離島振興部会
初会合で活発な意見
【那覇支社】沖縄21世紀ビジョン基本計画策定に向け、県が作成した「新たな計画の基本的な考え方(案)」を審議する県振興審議会・離島過疎地域振興部会(部会長・大城肇琉球大副学長)の第1回会議が11日、那覇市の自治会館で開かれ、委員から「離島」という文言を「小規模島嶼地域」「小島嶼」という文言に改めることが必要などの意見が出された。同計画案は2011年度末で満了する第4次沖縄振興計画に代わる新計画の県案として、仲井真弘多知事が同審議会に諮問したもの。
同部会の初回会合では、「考え方(案)」の「離島における定住条件の整備」に関する項目の内容について審議した。委員の島袋純琉球大教授は「沖縄本島以外の島を離島という文言でくくることには問題がある」と指摘。新計画では、島しょ地域の振興に力点を置く観点から、「用語・概念を修正すべきだ」と提案した。
また「教育・文化」に関連する項目では、公平な高等教育の機会を保障するため、県内大学との連携を基に、サテライト講義などの整備に努めることを明文化し、離島地域でも短大以上の高等教育が受けられるよう盛り込むべきだとの意見が出された。
さらに、委員からは「過疎・辺地地域の振興」の段落全部について、「全体的に思い上がりの哲学が散見される」との厳しい意見が出され、「離島の生活や環境伝統に対して寄り添った書き方、尊敬する書き方が必要だ」として「地域の必要に応じた県独自の支援を図ること」などを明記するよう提案があった。
同部会は今月25日に2回目の会合を開き、考え方(案)の「離島の特色を生かした産業振興と新たな展開」について審議する。最終審議は6月15日を予定し、委員会での修正意見を踏まえた事務局案が提示される。