新城、下地さんをたたえる/第15回平良好児賞
文学仲間ら集い授賞式
第15回平良好児賞の授賞式と祝賀会(主催・宮古毎日新聞社、主管・宮古ペンクラブ)が22日、市内のホテルで開かれ、関係者が多数集い新城森彦さんと下地ヒロユキさんの受賞を祝った。受賞作は新城さんが歌集「万の花房」、下地さんは詩集「それについて」。授賞式に続き祝賀会が催され、市文化協会の友利吉博会長の音頭で受賞を祝し、乾杯が行われた。
新城さんは受賞について「自分は読む人へのサービスを考えて作った歌は一つもない。思ったことを書いただけなので、どんな下手くそな歌を作っているかと見てもらうと助かる。『下手だが少し良いところがあるね』というのはとても私は好き。選考委員の皆さんはすごいもんで『日常の細かいところを詠んでいる』と言われ、本音を突かれてびっくりした。俳人、歌人は俗事を詠むべきだというのが信念」と話し「歌人は雑事を詠めな俳人も俗事を詠めなそこに人あり」の一首で受賞のことばを締めくくった。
下地さんは「この賞を受賞したときに、目の前のとてつもなく、無限のような階段の、やっと、1段目を上れたという思いがした。次は2段目を上ることになるが、1段目の支えがなければ、2段目は上れない。この素晴らしい平良好児賞を心の支えにして、常に次を目指して頑張っていきたいと思う。ありがとうございました」と喜びを語った。
主催者を代表して平良覚社長が「今年は平良好児生誕100年という記念すべき節目。第15回の選考会は4月22日に伊志嶺亮選考委員長と3人の委員で開催され、厳選の結果、新城森彦氏の『万の花房』と下地ヒロユキ氏の詩集『それについて』が賞に輝いた。新城森彦様、下地ヒロユキ様、誠におめでとうございます」と述べた。
宮古ペンクラブの松原清吉会長が選考会の経緯を話した。
川上哲也教育長は「きょう受賞したお二人の先生をはじめとし、30人近い人が受賞している。街の子どもたちは街の大人たちを見て育つという。平良好児賞については子どもたちも、これを夢見てやっていくことを期待している。本当におめでとうございます」と祝辞を述べた。