総事業費14%減の76億円/宮古土木事務所11年度
「大橋」の落ち込み要因
県宮古土木事務所(平良和雄所長)は23日、2011年度の事業概要を発表した。総事業費は76億3800万円で、前年度当初と比べ12億7350万円(14%)減少した。伊良部大橋の建設工事がピークを過ぎて前年度の74億円から今年度は50億円と、20億円落ち込んだのが要因。大橋の総事業費は、320億円から365億円に見直しされ、同事業費ベースの11年度末進ちょく率は83・6%に達する見通し。マクラム通りの着工は、用地補償が順調に行けば13年になるという。
伊良部大橋総事業費の見直しは、鋼材高騰や設計、環境影響調査の追加などによる。
事業種別の事業費内訳は道路が67億4600万円、街路6億5000万円、港湾2億1700万円、空港が2500万円。道路では伊良部大橋が8割を占めた。
今年度では橋脚18基、車道部になる箱桁575㍍などを整備する。主航路部の鋼製箱桁は現在、本土の工場で製作中で、1個の重さは1400㌧。来年の4~5月ごろ巨大クレーン船でつり上げて設置するという。同工事が、1年遅れとなる。
電線共同溝事業は平良城辺線、マクラム通り、下里東線で完了。今年度は平良港入り口を起点に、久松中北側交差点までの2・8㌔(片側1・4㌔)に着手する。11年度の事業費は1億5500万円。初年度は、0・5㌔(片側0・25㌔)の区間を整備する。
マクラム通り拡幅事業は昨年度で、用地補償面積を確定する分筆測量を実施した。今年度の事業費は、6億2800万円。物件調査と用地物件補償に入る。
橋りょう補修工事は、池間大橋と、世渡橋について行う。事業費は2億800万円。大橋には、劣化や亀裂が見られるという。
多良間村の前泊港は、フェリーが利用できるように改修工事を引き続き行う。事業費は2億1700万円を組んだ。
その他主な事業の10年度末までの事業費ベース進ちょく率と11年度事業費、事業内容は次の通り。
高野西里線=95・0%、1億1000万円(道路改築工事、用地補償)▽城辺下地線=90・5%、4000万円(同)▽国道390号保良工区=70・2%、1億1000万円(同)▽市場通り線=85・5%、2200万円(同)