東エンター社と交渉へ/ホテル棟売却でマリン社
【那覇支社】宮古島市などが出資する第3セクターの宮古島マリンターミナル社(社長・下地敏彦宮古島市長)は30日、那覇市内のホテルで取締役会を開き、五つの議案について決議した。このうち、アトールエメラルド宮古島のホテル棟売却について、契約を予定していたシティー&リゾート社への売却譲渡が不調に終わったことから、2番目の落札者である東エンタープライズ社(池間稔社長)との売却契約交渉を進めることを全会で確認し決議した。売却予定額はシティー社と同様の8億3000万円。
下地社長によれば、シティー社との契約不調は東日本大震災の影響で、県内入域観光客数が激減していることなどを背景に、先行き不透明感が漂うホテル運営に憂慮したシティー社から契約辞退の申し出があったため。
下地社長は「思わぬ事態の発生で、ホテル棟の売買契約が成立しなかったが、東エンタープライズとの交渉を円滑に進めたい」と述べた。具体的な契約期限などは決まっていないが、早々に交渉を進める考え。マリン社はホテル棟売却後、同社の民事再生手続きを行い、経営健全化を図りたいとしている。
同日の取締役会では役員改選、監査役選任も決議された。株主総会を経て正式決定する。改選後の取締役は次の通り。(敬称略)
代表取締役=下地敏彦(再任)▽常務取締役=垣花義一(同)▽取締役=与那嶺雅深(同)、金城唯士(同)、黒島正夫(同)、野津武彦(同)▽新任取締役=山城博美(非常勤・琉球海運社長)、池宮力(同・沖縄電力常務)▽監査役=森田修(宮古島市会計管理者)