「被害農家に早急な救済を」/台風2号
与党市議団が市に要請/副市長「調査進め現予算で対応」
宮古島市議会与党議員団(平良隆会長)は31日、台風2号で被害を受けた農家の早急な救済を長濱政治副市長に要請した。5月28日に上陸した台風2号の農作物への被害額は、宮古農林水産振興センターの速報で総額が9億9400万円に上る。この被害を受け、与党議員団は同日午前に会議を開き、市への緊急要請を決めた。要請では6月の補正に農家救済の予算計上などを求めた。
同議員団は台風2号による農水産物、特に収穫中だった葉タバコの被害が甚大と指摘。マンゴーや野菜類、基幹作物のサトウキビ被害の拡大が懸念されるとして、被害の早期調査と被害を受けた農家の救済に取り組むよう緊急要請をした。
長濱副市長は「被害の速報は出してある。今後、さらに調査を進めた上でどのような救済策が講じられるかを検討したい。現在ある予算で当面は対応したい」と述べた。
議員団は被害を受けた農業用ビニールの処理費用をはじめ、野菜農家の種子購入の補助など、これまでよりも手厚い補助が必要と要請した。
長濱副市長は「ビニールの処理費用や種子の購入補助の予算はある」と述べ、当面はその予算を充当する意向を明らかにした。それでも不足する場合は予算の流用も視野に入れ、対応後、補正予算で流用分を充当する考えを示した。
また、市議団は葉タバコが壊滅的な被害を受け、臨時雇用者の仕事がなくなることから、その救済策も求めた。
長濱副市長は「現在予算がある分については、早めに対応し、足りない分は補正で対応する」と述べた。
2011年度予算で農業用廃プラスチック処理事業が400万円、被覆資材購入補助事業が750万円、施設園芸設置事業で2000万円、種子種苗購入補助事業で350万円の予算が組まれており、当面はこの予算を充当して被害を受けた農家の救済に充てる。