サトウキビ塩害懸念
台風被害拡大の恐れ
台風2号によるサトウキビの塩害拡大が懸念されている。台風通過後晴天が続いているため、生産農家はスプリンクラーを稼働させて除塩作業に追われている。ただ、かんがい施設がない畑の除塩は事実上雨に頼らざるを得ない。すでに一部の地域では黄化現象も見え始めており、生産農家らは適度な降雨を期待している。
台風2号は28日午後1時ごろから同日午後7時ごろまで宮古島地方を暴風域に巻き込んだ。猛烈な風を受けて各地のサトウキビは倒状。同時に台風に巻き上げられた海水を大量に浴びるという塩害が発生している。
台風通過後の29日からスプリンクラーは稼働しているが、かんがい施設がない圃場は除塩が進んでいない。葉に塩が付着したままだと光合成に悪影響を与えて生育が阻害されるため、一日も早い除塩が求められている。
塩害のほか、梢頭部の折損や葉の裂傷なども見られる。製糖工場では「梢頭部の折損は多い。葉が黄色くなり始めている圃場もあるので注意が必要」などとしており、今後さらに被害が拡大することを懸念している。
宮古島市は防災無線を使用してスプリンクラーによる除塩作業を呼び掛けている。
宮古島地方はきょう1日から3日間、雨の予報となっている。