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2011年6月7日(火)9:00

スツウプナカ幕開け/多良間

7日未明に「ヤッカ、ヤッカ」


各クバン座では手作りの赤カマボコが祭祀用として仕上げられた=6日、多良間

各クバン座では手作りの赤カマボコが祭祀用として仕上げられた=6日、多良間

 【多良間】多良間村の伝統の豊年祭「スツウプナカ」が6日、2日間の日程で始まった。7日未明には暁願いが執り行われ、男性たちが「ヤッカヤッカヤッカ」(粟の穂が長く八重に実れ)のはやしを響かせた。参加者らは、角皿に入った神酒を回し飲み、多良間世を盛大に祝った。島は祭り一色に包まれた。


 スツウプナカは、八月踊りと並ぶ最大の行事。ほとんどの成人男性が参加する。1983年に村の無形民俗文化財に指定された。

 祭場はナガシガー、フダヤー、パイジュニ、アレーキの4カ所。各祭場にはそれぞれ役割の座があり、60代以上の老人座、50代の中老座を中心とした祭祀運営責任の幹人座、神酒を作るブシャ座、供え物を料理するクバン座、祭祀用の魚類を網漁で漁獲するイム(海)座で構成される。

 7日深夜、パイジュニの中老たちが洞くつの井戸近くに下り、刺身や神酒などを神に供えた。この後、祭場に移動し、神歌を唱和した。青年たちは神酒の入った角皿を膳に乗せ、それを揺らしながら「ユノーレガ、ユノーレガ(豊年だよ、豊年だよ)、ヒヤ、ヤッカヤッカヤッカ」とはやし神酒を回し飲みした。

 各祭場では7日午後から、下地昌明村長、村議、神女職のツカサ、多良間小・中学校の校長など有識者を招待し接待する。

 スツウプナカ スツは節で年の変わり目の意味。ウプナカは大祭祀の意味。季節の節目の大祭祀は、旧年中の豊作に感謝し、来年の豊かな実りを願う。


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