行雲流水
2011年6月9日(木)23:07
時の記念日(行雲流水)
例えば「2時のバスは何時に来ますか」と真顔で言えるほど〝宮古時間〟はのんびりと過ぎた。めでたい門出の結婚披露宴などもご案内の定刻通り始まることは皆無。旅の足として飛行機が就航するようになって宮古時間の観念は改善されたと指摘されている
▼ところで今日6月日は時の記念日である。東京天文台と「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」と呼びかけた生活改善同盟会が時間の大切さを尊重する意識を広めるために設けた記念日だという
▼長短二つの針が時を刻む「時計」が発明されていなかったその昔世界の各国は「水時計」か「日時計」の二つの系列によって時を計っていたようだ
▼中国の慧要という僧は水面に蓮の花びら12枚を浮かべその流れ(水流)から時間を計ったという。寺で香をたきその香の煙の立ち方で時間を計ったともいわれている
▼物の本によると水時計は4個の四角い水槽を階段式に連結し一番下の水槽には目盛りのついた棒を立てる。上の水槽の水が落ちて下の水槽が次第に水面を上げると浮べた板も上がり棒の目盛りと照合すれば時間が分かるという仕組みである
▼日本の日時計は1日を昼6時間夜6時間の時間に分け12支の名称をあてている。怪談物語の定番「草木も眠る丑三つ時」は丑の刻の4分の3番目で午前3時ごろか。