船舶輸送方針を確立/マンゴー産地協議会
今夏は週1便で対応
産地協議会は市役所上野庁舎で開かれ、県、市の行政機関ほか南西海運、宅配業者の代表らが参加して船舶輸送方針を固めた。
市の要請を受けて南西海運が那覇直行便を運航スケジュールに設定。これにより最短で那覇に輸送できる週1便の船舶輸送が可能になった。石垣島を経由して那覇に向かう船は複数便あるが、今期の生産量および輸送時間、コストを考えて原則直行便のみで対応することを取り決めた。
船舶輸送ルートは毎週土曜日の午後5時に平良港を出港して翌朝8時に那覇に入る。ここからは空路目的地に向けて輸送を開始、航空機と大きく変わらない時間で顧客に商品を送り届けることができる。
那覇に輸送する際には冷蔵コンテナを使用し、室温を保ってマンゴーの品質を保持する。懸念された輸送コストは船会社、宅配業者の配慮で今期に限って航空機輸送と変わらない料金が設定されるという。
南西海運の担当者によると、来年は那覇直行便を週3便運航する方向で調整しているとし、増え続ける生産量に見合った船舶輸送体制が整う見通しだ。
産地協議会の砂川政文副会長は「週1便でも船舶輸送できる体制が整ったことで光が見えた。来年は直行便が増える。今期を何とか乗り切りたい」と話した。
今期宮古地区の生産予測量は約500㌧。うち3割程度の果実が傷付いているとされ、出荷量そのものが減少する可能性もある。仮に出荷量が400㌧前後まで落ち込めば航空機輸送のみで対応できるが、来期以降の生産量(来期は約680㌧を予想)を踏まえて船舶を利用した輸送体制の確立が急がれていた。
船舶輸送方針に関する生産者説明会はきょう15日午後2時から、上野農村環境改善センターで開かれる。