下地島への自衛隊配備に反対/平和運動連絡協
災害支援拠点整備で集い
自衛隊配備と「災害支援拠点」を考える集い(主催・宮古平和運動連絡協議会)が23日夕、教育会館で開かれた。構成メンバーや市民ら約40人が参加。国際災害支援を目的とした自衛隊の下地島配備の動きに反対していく共通認識を確認した。自衛隊が市内の小学校2校で演奏し、自衛隊勧誘グッズを児童に配布した件については沖教組が、自衛隊配備に向けた宣撫工作として、宮古支部定期大会で抗議決議を採択する予定を明らかにした。
星野勉協議会共同代表は、下地島の災害支援拠点化は、市や県が国に要望していたものを防衛省が横取りしたと指摘。「国際災害支援は外務省の所管であり、防衛省には属さない」とちぐはぐなやり方を批判した。災害支援拠点化には、日米合同訓練の伏線があるとの見方を示した。
三浦春彦事務局長は、自衛隊の常駐が地域の活性化に結び付いていないことを全国各地の事例を基に説明した。
男性参加者の一人は、下地島空港の活用について「本来の目的であるパイロットの育成以外にはない」と強調。具体的な利用方法にパイロットを志す大学生の受け入れなどを挙げた。
別の男性は「伊良部地区には、自衛隊を誘致する会が結成されているが、反対組織はない。伊良部を含め宮古の住民は、軍隊に対するアレルギーが薄い」と、危機感を募らせた。
下地島については、北沢俊美防衛大臣が5月26日の衆院安全保障委員会で、下地島空港をアジアで災害が発生した際の支援拠点として活用することを検討していることを明らかにした。21日の日米安全保障協議委員会でも、同様な内容を提案し設置することで日米が一致したという。