エネルギーを地産地消/宮古島市
スマートコミュニティー実証へ
市は今年度、低炭素社会とエネルギーの地産地消を目指し、島しょ型スマートコミュニティー構築実証事業に着手する。市議会6月定例会に事業費1億7621万円を補正計上した。
事業は①エネルギーマネジメントシステム実証②来間島再生可能エネルギー百%自活実証③改造EVタクシー事業化実証-の3本柱からなる。事業期間は2014年度までの4年間。
エネルギーマネジメントは、天気に左右される自然エネの効率利用を模索する。ホストコンピューターと家庭や事業所の端末機(スマートメーター)を結び、電力の需要と供給を調整するシステム。例えば、晴れて電力が余った時は電気自動車に自動的に充電。逆に不足した時は電気自動車にためた電気を家庭用に使うなどの操作が手動またはコンピューターで可能という。当面は事業所を対象に調査を行う。将来、このシステムは事業化まで持っていく。
来間島では、島の電力をすべて太陽光発電で賄う場合の経済や技術面の課題を調べる。太陽光パネルは、初期投資を低く抑えるため分割払い方式で各家庭が購入。代金は、買電で回収する仕組みにする。来間島でモデルをつくり、市全域に広げる。
来間島では、電力供給不足に対応し、定置型太陽光発電設備も設置する。事業費は2億円。
EV車については、中古車を改造してEVタクシーにする技術開発を目指す。新産業を育てて、雇用に結び付けることも目的とする。EVタクシーは、充電に時間がかかっていることも一つの課題。事業はそうした課題に対処し、使えるモデルを作る。
スマートコミュニティー「環境配慮型都市」とも呼ばれ、街全体の電力の有効利用や再生可能エネルギーの活用などについて、複合的に組み合わせた社会システム。
太陽光発電、来間島でモデル