社会・全般
2011年7月2日(土)9:00
ミヤコヒバァとの別れ惜しむ/宮原小児童
1年間飼育・観察
宮原小学校(屋嘉比邦昭校長)は1日、1年間飼育した絶滅危惧種のヘビ「ミヤコヒバァ」を自然に帰した。児童らは「元気でね」などと話し掛けながら別れを告げ、水辺へ姿を消すまでじっと見詰めていた。
ミヤコヒバァは宮古島にのみ生息する固有種。環境省の絶滅危惧種にも指定されている。昨年6月に、南風見昇教頭(当時)が校内で捕獲し、児童らが飼育・観察してきた。
学校に隣接する宮原水辺公園に放すと、別れを惜しむように児童らのそばまで近付いた。再度、草むらで放つと水辺に向けて静かに姿を消した。
児童を代表して狩俣有沙さん(5年)は「最初は何を食べるのか分からなかった。飼育ケースから逃げた時は全員で探した。別れは寂しいが思い出がたくさんできた」と振り返った。
屋嘉比校長は「宮原の自然が豊かであること、命の大切さ、観察する楽しさことを教えてくれた。みんなで送り出そう」と話した。
この日は島外に異動した前教頭の南風見昇さんも駆け付け、児童とともにミヤコヒバァを見送った。