11年度予算は86億円/農林水産関係事業
前年度比2億円余の増額
県と宮古島市、多良間村を合わせた農林水産関係事業の2011年度予算が前年度比2億8500万円(3%)増の86億120万円になることが5日までに分かった。農業農村整備費が全体の約9割を占めている。新規の整備地区は下地入江など計9件となっている。同日の宮古地域農林水産関係行政懇談会で宮古農林水産振興センター農林水産整備課が報告した。
農林水産関係事業は▽農業農村整備▽治山・造林▽漁港漁場整備▽畜産関係-などに区分けされる。
このうち圃場整備やスプリンクラーを設置する農業農村整備費が11年度は前年度比5%増の76億2300万円。内訳は県営が53億4300万円、団体営は22億8000万円となった。
同課は11年度の予算編成について、「宮古地区には国営事業も導入されており農業の重点地域。このようなことが増額の要因」などとしている。
行政懇談会では同予算のほか10年度の農業基盤整備状況も示された。かんがい施設整備は要整備面積1万2168㌶に対し整備済み面積は6787㌶で整備率55・8%(市59・7%、多良間村9・9%)となっている。
一方で圃場整備は、要整備面積1万1126㌶に対し、整備済み面積は5284㌶。整備率は市が45・8%で多良間村が74・6%となっている。地区別では上野地区が整備率97・6%、下地地区が65・1%と順調に進んでいるが、そのほかは▽平良37・4%▽城辺32・2%▽伊良部41・3%-といずれも50%に満たない整備状況となっている。
同課では「予算の配分があるので、今後も農家の理解を得ながら積極的に進めていきたい」としている。
行政懇談会には県や宮古島市、JA、製糖各社、各漁協、和牛改良組合などの代表が参加し、各分野の課題を共有した。
農業農村整備事業の新規採択地区は次の通り。
【県営】下地入江▽城辺西西2期▽城辺村越2期▽城辺西新生▽城辺加治道
【団体営】多良間村真津河▽下地内原北▽上野宮国▽多良間村土保利