海難救助で潜水訓練/海保と消防が合同で実施
宮古島海上保安署と市消防本部が海難救助のための合同潜水訓練を7日、平良港で実施した。消防各署から参加した潜水士23人が、海上保安署の潜水士の指導で、潜水基礎・実践訓練を受けた。
訓練を指導したのは石垣海上保安部所属の巡視艇なつづき(松陰隆二船長)の潜水士4人。準備体操で体をほぐした後、同艇の船首から海中への飛び込み訓練をした。
海保と消防の合同訓練は年に2回実施され、前半は海保の指導による海での潜水訓練で、後半は陸上で消防が救出訓練の指導をする。
宮古島消防署の羽地淳救急課長は「海保の潜水士はプロ。われわれにはない技術的な細かい部分を丁寧に教えてもらう良い機会になっている」と訓練の意義を話した。
消防の潜水士は船首飛び込みの訓練後、係留された巡視艇と岸壁の間で、潜水の際に水圧で鼓膜が圧迫されるのを調整する「耳抜き」や、水中眼鏡内に入った海水を除く「マスククリアー」などの基本技術の訓練を行った。
その後、基準となるロープに添って捜索活動をする「ジャックステイ捜索」など実践的な訓練も実施した。
宮古島海上保安署と市消防本部は2010年2月、宮古島沿岸部や周辺海域で発生する災害などに迅速、適切に対応するための「救助技術等に係る相互協力に関する覚書」を締結している。