ライフガードレディース誕生/救命胴衣の着用を推進
24人に委嘱状、海の事故ゼロへ
「宮古島・池間ライフガードレディース」(酒井恵子会長)が14日、誕生した。宮古島漁業協同組合で同日にライフジャケット着用推進員(LGL)に対する委嘱状交付式が行われ、同組合の小禄貴英組合長から推進員となった24人に委嘱状が交付された。あいさつで酒井会長は「もし事故に遭っても浮いていれば必ず救助が来てくれる。知人、友人にもライフジャケットの着用の話をして沖縄の海から海難事故を無くすためにみんなで努力していきたい」と述べた。
宮古のLGLは、宮古島漁協と池間漁協の女性部24人で構成されている。
委嘱式で宮古島海上保安署の栗谷美則署長は「過去5年間の統計でもライフジャケットを着用していない人の死亡率は着用していた人の4倍も高いことが明らかになっており、着用しているか否かが生死を分ける要因となっている。漁業者の海における死亡事故ゼロを目指してライフジャケットの常時着用を呼び掛けてほしい」とあいさつした。
第11管区海上保安本部管内では2008年、09年とも4件、漁船からの海中転落事故が発生。海中転落した8人中、7人が死亡・行方不明となり7人ともライフジャケットを着用していなかった。
来賓あいさつで下地敏彦市長は「ライフジャケットは自動車のシートベルトと同じ。今ではドライバーは誰でもシートベルトをしている。ライフジャケットもシートベルトと同じような状況になるよう頑張ってほしい」と述べた。
ライフガードレディースは、父、夫である漁業者に対する助言、漁港等の巡回による漁業者への声掛け運動等によりライフジャケットの常時着用を呼び掛け、地域一丸となって安全意識を高める運動を推進する。
これまで、全国24都道府県で1542人(2009年12月22日現在)のLGLが誕生している。
県内では、2年前に北谷町漁協女性部11人が県内初のLGLとなった。宮古のLGLは伊江島漁協LGLに次いで県内5番目の誕生となった。