八重干瀬の自然を観察/海族まつり
ガラスボートで海底観光
今年度からスタートした海族まつり(主催・宮古島市など)の一環で、海底の造礁サンゴ類や魚類を船上から観察する海底観光「ガラスボート」が16日、2日間の日程で池間島の北方に広がる八重干瀬と大神島近くの海域で始まった。初日は親子連れら約50人が参加。宮古有数の巨大なオオハマサンゴ(ハマサンゴ科)に歓声を上げ、サンゴに吸い込まれるように観察していた。
干潮時に浮上する八重干瀬に上陸せずに、ガラスボートから海底サンゴを観察し、貴重なサンゴを再認識するとともに周遊観光などについて考えるのが狙い。この日は、池間島海底観光会社(長嶺武夫代表)が経営するガラスボート(3・8㌧、長崎元一船長)による3回運航で実施された。
八重干瀬は大小100余のサンゴ礁の総称。ボートは海上にうねりがあることから、池間島に最も近いアカナ干瀬を案内後、大神島寄りのサンゴ礁に移動した。
ボートの下には、オオハマサンゴが現れた。 長崎船長は「本土の大学調査研究では、1400年前から生きており、高さ5㍍、直径31㍍ある。宮古の浅い海域で見えるのはここしかないと思う」と語った。
参加者らは、巨大サンゴにカメラを向け、盛んにシャッターを切っていた。
付近にはウミバラと称するサンゴの仲間がバラの花のように開き、また通称野菜サンゴがハクサイのような形をしていた。
サンゴ畑と称するサンゴ礁では、テーブルサンゴや枝サンゴの群体が密集し、色とりどりの熱帯魚が生活場として回遊していた。
参加した塩川美和子さんは「初めて生きているサンゴを観察した。オオハマサンゴとウミバラに感動した」と感想を話していた。
市は、海をテーマに31日に干潟の祭典「サニツ浜カーニバル」を開催する。8月7、8の両日は、パヤオまつりを計画。マグロ解体ショーなどを予定している。
問い合わせは、宮古島観光協会(電話73・1881)、宮古空港観光案内所(電話72・0899)へ。