行雲流水
2011年7月18日(月)22:53
経済の監視(行雲流水)
宮古・那覇間の航空運賃の値下げ競争が始まった。住民にとっての大きな朗報である。これまで、「航空運賃が高い」という声は島内に渦巻いていたし、地方公共団体等の要請もあったが、今回の値下げは、スカイマーク社の参入によるもので、会社が住民の要望に応えたというより、シェア(市場占有率)獲得競争という企業論理による結果である
▼ガソリンの価格が、沖縄本島に比べて1㍑当たり10円程度高いことに対する疑問が、本紙「暮らしのパトロール」欄に読者から寄せられた。その中で、「どのスタンドも同じ価格で、競争が感じられない」と、価格カルテル(同業者が価格を申し合わせる違法行為)の存在を疑っている。この問題に関連した県の回答によると、平成22年度の宮古圏域へのガソリン等の石油製品の輸送経費の補助は、輸送経費のほぼ全額にあたる2億4000万円である
▼経済問題では、オーシャンリンクス宮古島(ゴルフ場)の実質的倒産も話題になっている。会社は再生のために、600人余の会員に債権放棄を求めている。果たしてどう決着するか
▼企業が利益追求をすることは当然だが、同時に社会的責任は重い
▼地方の時代、自治体の権限や責任は重くなった。住民の意見や要望を集めて議会に反映させるための議会の改革も各地で進んでいる。経済団体がある。消費者運動もある。国や県の監視機関もある
▼それぞれが、その機能を最大限に活用して、住民の福祉増進を図ることが、住民の切なる願いである。