市公設市場の落成祝う
にぎわい空間創出へ
旧下里公設市場跡地に完成した宮古島市公設市場の落成を祝う記念式典と祝賀会が21日午後、同市場前で行われた。行政機関をはじめ経済、観光業界の関係者が集い、新たなにぎわいの空間を創出する市場の落成を盛大に祝った。市場には青空市を含めて計31店舗が入居を予定しており、交流促進に伴う地域経済の活性化が期待される。下地敏彦市長は「地域経済活性化の拠点としての役割に止まらず、観光客を含めて地域交流の拠点になることを期待する」と式辞を述べた。
市場の建物に入居するのは野菜や精肉、鮮魚、特産加工品、土産品、食堂など計17店舗。青空市も入り口付近の一角に出店する。
本館1階には伊良部商店をはじめ丸良青果、下地黒糖製菓、みゃーくの味加工推進協議会など11店舗、2階には眞茶屋と市場、別館には丸幸鮮魚や丸玉鮮魚店など計4店舗が入居する。
本館、別館合わせて多くの店舗が入居するため商品の品ぞろえは豊富。市民の買い物だけでなく観光客の土産購入スポットになることから新たな観光名所としての期待も高まる。
すでに精肉、鮮魚店など5店舗が入居を済ませ、営業を開始している。今月中には本館1階部分の入居が完了し、早ければ来月中には入居店舗の主催によるグランドオープンセレモニーが行われる。
式典で下地市長は「南国らしい赤瓦を用いた開放感あふれる施設として生まれ変わった。今後は宮古島の農産物や海産物、あるいは特産品を取り扱う。市として地域の意見を可能な限り取り入れ、本施設の活性化に努めたい」と話した。
市議会の下地明議長は祝辞で「公設市場の完成は農林水産業をはじめ観光産業の振興に貢献するものと確信している」と強調。宮古島商工会議所の下地義治会頭も「市場が人と人の交流拠点としてにぎわい、笑顔が絶えない素晴らしい場所として活用されることを期待する」と述べた。
入居者を代表して宮古島まちの駅ネットワーク市場の駅の堀川政憲代表が「若い力と先輩方の知恵で、この市公設市場から宮古島を発信していきたい」と力強い決意を話した。
式典参加者は施設内を見学し、白を基調とする真新しい施設の完成を祝福。公設市場落成に伴う地域経済の活性化を期待した。
市公設市場は、1969年に開設された旧下里公設市場の老朽化に伴って新しく建設された施設。2001年の公設市場再開発委員会から10年の歳月を経て建て替えられた。
施設は鉄筋コンクリート2階建て。建築面積は468平方㍍で、延べ面積は745平方㍍。15台分の駐車スペースを確保した。総事業費は1億5000万円。