島をエコファーマー認定へ/多良間村
化学肥料減らしエコ黒糖生産
【多良間村】多良間村黒糖エコ生産推進協議会が21日、発足した。キビ栽培に堆肥を多く使い、その代わりに化学肥料を減らす環境に優しい農業の推進によるエコ黒糖の生産出荷と、島全体のエコファーマー認定を目指す。委員は多良間村や県、製糖会社、JA、さとうきび生産組合長、農業委員会長らで構成。会長は下地昌明村長が務める。
多良間村のサトウキビ栽培では、化学肥料の多使用による地下水への影響(窒素汚染)や、低糖度などが指摘されている。
同村の10㌃当たり化学肥料の使用量は10~13袋(200~260㌔)と、県の基準の7袋を大幅に上回っている。肥料を減らす対策には県基準に沿った施肥や、長期間効く緩効性肥料の導入などを示す。
糖度が低いのは①葉柄(キビの枯葉)付原料の搬出による畑への有機物還元の減少②堆肥や緑肥作物の利用が少ない-などを背景に土地がやせたせいでは、と推測する。
堆肥は、堆肥センターの容量が不足して十分に生産されていないと指摘。
堆肥増産の具体策には、センターの増設や、畜産農家との連携強化による牛ふんの堆肥化、集中脱葉施設の更新とリサイクルシステム新設、キビ葉柄圃(場還元システムの構築-などを示している。
島の環境やキビ作に関する課題の解決に向けた計画は、2012年度までに策定し、13度以降の実施を目指す。