バッタの集団発生が拡大/伊良部・下地島
市など薬剤防除を展開
県病害虫防除技術センター宮古駐在は21日までに、伊良部の下地島でサトウキビに食害を与えている害虫はトノサマバッタと断定した。県・市などの実態調査から、バッタの発生源は下地島空港の滑走路近辺と確定された。同日現在、バッタの集団発生は拡大しており、同島と伊良部島間の入江へ移動しているという。
事態を重く見た県・市、農家は20日から、大型送風散布機(スーパースパウダー)を導入し、本格的な薬剤防除を展開。最大到着距離は約100㍍という。
幼虫は滑走路そばの草地とキビ畑周辺の農道の草地で発生。幼虫は密度が高くなった場合、羽が長くなり飛翔力が強くなるとされる。
キビ畑の地主によると、バッタの発生は17日に初確認した。その時は個体数が少なかったが、19日から異常に増え、市に調査を依頼した。依頼を受け、市職員が20日、現場を確認したところ数千匹に急増していた。
市、宮古製糖伊良部工場、農家の三者は21日午後、薬剤購入費の負担金について検討を始めた。
トノサマバッタ 7~11月に発生。幼虫の生活環境は荒れ地や草地。成虫は体長3・5~6・5㌢。