地域の歴史を学ぶ/宮原幼・小
長濱さん講師に史跡巡り
宮原幼稚園・小学校(屋嘉比邦昭校長)は夏休みに入った21日、宮原地域史跡巡りを実施した。親子連れら約30人が参加。1608年以前の古琉球時代の宮古の歴史を学習し、いにしえの文化に思いを馳せていた。自分の住んでいる地域の歴史を知り、地域を愛する心を育てるのが目的。参加した教師は、今後地域素材を活用した教材開発に取り組んでいく。
講師に宮古馬の歴史に詳しい長濱幸男さんが招かれた。
長濱さんは「奄美諸島の喜界島の喜界馬と宮古馬は飼い方などが似ている。徳之島で焼かれたカムィ焼きという類須恵器(11~13世紀)は、宮古からも出土している。奄美諸島の人が喜界馬とカムィ焼きを持って宮古島に渡ってきたかも知れない。馬を放牧した牧中御嶽遺跡や大牧遺跡などからは馬骨が出土している。完全な形ものではない。牧場で放牧することは高度な技術を持っていたはずである。それらの遺跡から共通するのは、カムィ焼きが出土していることである」と説明した。
また「14世紀の中国の歴史書に婆羅公管下密牙古人60人が2隻の船に乗り、シンガポールへ交易に行く途中に難破し、中国の温州に漂着したという記録があるようだ。60人のうち、助かったのは14人とされる。宮古の人かどうかの疑問もあるようだが、宮古の人である可能性は高い」と語った。
親子3人で参加した小西美晴さんは「全然知らなかった郷土の歴史が分かるようになり、とても勉強になった」と感想を話した。